クランクピンの反対側にはカウンターウェイトと言う錘が付いている。
ピストンの往復運動で生じた振動をカウンターウェイトの回転振動で減らしてエンジンの振動を減らす。
カウンターウェイトの重量を変えると振動の質が変わる。それを数値化したのがバランス率。
じゃあ今のTR6SCのクランクシャフトはどんなバランス率なのよ?って事で、教えていただきながら計測してみる。
○カウンターウェイト重量計測
まずはカウンターウェイトの重量を探る。
バランス台を準備

基準が間違っていると、後の結果がおかしくなってしまうので、しっかりと水平を出す。

クランクピンにウェイトを取り付ける。

クランクピンに取り付けるウェイトは複数有り、これだけでも僕のようなアマチュアが揃えるのは大変…。

バランス台に乗せてみる。

クランクピンとカウンターウェイトを水平にした時に静止するようにしたいが、ピンのウェイトが重くピン側が下がってしまう。
ウェイトを付け替え、再度バランス台に乗せる。

今度はカウンターウェイトが下に振れた。クランクピンに付けたウェイトが軽く、釣り合いが取れていない。
ピンのウェイトを微調整していく。
ピン側とカウンターウェイトが水平状態で静止した。

クランクピンとカウンターウェイトの位置関係を左右入れ替えて再確認。問題ないようだ。
ピンのウェイトを取り外して重量測定。
ドライブ、タイミング側共に673という数字が出た。
2気筒なので、カウンターウェイト重量 673 * 2 = 1,346g
Cとする。

○往復回転重量計測、コンロッド小端大端計測
往復回転重量を計測。
ストロークしている部品の重量。
ピストン
ピストンピン
ピストンリング
クリップ
コンロッド小端部
*2の合計。
コンロッド小端部以外の各部品を計測。


コンロッド小端部と大端部を計測。
治具をセット。

計りに乗せたコンロッドの大端中心と小端中心の高さをハイトゲージで合わせる。


右の測りに出た数字が大端重量。左が小端重量。何度か計測して平均を出す。

先ほど計測した部品と小端部を合計して793.7g
Aとする。
コンロッド大端部の重量は709.7g
Bとする。
○バランス率計算
計量した数値を計算してクランクシャフトのバランス率を出す。
バランス率 x
カウンターウェイト重量C往復運動重量A
コンロッド大端部重量B
バランス率計算式
C = (A * x) + B
→(C - B) ÷ A
バランス率x = 80%
マニュアル値は85%
85%と言う数値はかなりエンジンを回した時に合わせた数値らしい。
6Tで50%程度
750で73%程度
との事。
よく回すエンジンには高く、まったり目のエンジンには低く設定されているようだ。
ブチ回す走りでなければ80%と言う数値で良いだろうと言う事なので、バランス率は80%で行く事に。
ちなみに今回は理由がありフライホイールを交換してあるが、バランス率の測定はしていなかった。
交換前にバランス率を計測してあれば、バランス率を変える事の違いを感じる事が出来たかもしれない。
次はバランシング。
つづく
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